【書評まとめ】「新・魔法のコンパス」− これからの時代の歩き方

キミが持たなきゃいけないのは学校で貰ったコンパスじゃない。どれだけ地図が描き変えられようとも、キミの行き先を指してくれる『魔法のコンパス』だ。

 

次々と新しいテクノロジーや文化が現れ、すごいスピードで時代が変わっていく現代。そんな時代を生きていくために必要な、「どれだけ時代が変わっても変わらない普遍的なルール」とは。

 

そんな「時代の歩き方」について、大きく「お金」「広告」「ファン」の3つの点から書かれている本書。この記事では、西野亮廣さんの「新・魔法のコンパス」の書評をしていきたいと思います。

お金のはなし

なにかに挑戦するときに、避けることのできない「お金」。

挑戦を続ける為には、キミは、「キミの挑戦を阻む問題」を把握しておく必要がある。

キミの挑戦を阻む問題は二つ。そのうちの一つが、『お金』だ。

 

では、自分がもらうことのできる「お金」の額は、何で決まるのでしょうか。この「対価」について、押さえておかなきゃいけないルールがあります。

お金は「他者に提供した労働の対価」ではなく、「他者に提供した価値の対価」だ。

たとえばキミが「おむすび」を握ったとする。その「おむすび」を、お腹いっぱいの人に売るのと、お腹ペコペコの人に売るのとでは、「提供した労働量」は、一緒なのに、「おむすび」一個あたりの値段が変わってくる。

このように、自分のもとに入ってくるお金というものは、「提供した労働」ではなく、「提供した価値」によって増えたり減ったりします。

 

そして、「収入=価値」を上げるためには、自分の「希少価値」を上げることが必要です。

キミの収入を増やすには、キミの「希少価値」を高める必要がある。キミが「100人に1人の人材」になるか、「100万人に1人の人材」になるかで、キミの収入は変わってくる。

 

100万人に1人の人材、希少価値の高い人材になるために必要なことは、「複数のことを組み合わせる」ということ。

まず、1つの分野に1万時間を費し、その分野で「100人に1人」の存在となる。次に、別の分野で同じように「100人に1人」の存在となる。そうすると、100人に1人×100人に1人で「1万人に1人の人材」になることができます。

(2つのことの、1つ目を「A」、2つ目を「B」としたときに)ここでのポイントは『A』と『B』は、なるべく離しておくこと。『A』と『B』を結ぶ線上が仕事の需要だから、たとえば『サッカー』に1万時間を費やして、『フットサル』に1万時間を費やしても、細かく見れば、「1万人に1人」の人材には違いないけど、仕事の幅は狭い。

目安としては「〇〇のクセに」と揶揄されるくらいが丁度イイ。

「芸人のクセに絵本を描きやがって…」「タクシードライバーのクセに英会話講師をしやがって…」

こんな感じで、掛け合わせる職業はなるべく離しておいたほうがいい。

このように、1つのことに3万時間を費やすのではなく、3つのことに1万時間を費やすことで、希少価値を上げることができ、そしてそのことは、収入を増やすことにも繋がっていくのです。

 

また、「専業」か「兼業」か「複業」か、どの働き方を選択するかということについて、このようなことが書かれています。

もしアドバイスを求められたら、今の時代なら、ボクは『複業』をオススメするかな。

それはボク自身が、これまで複業の恩恵をたくさん受けてきたからだと思う。

 

「複業」にすることで、「専業」の人とは違う戦い方をすることができ、また、収入面での縛りが減るので、自分の夢や目的に合わせて正しいアプローチをしていくことができるのです。

 

広告のはなし

キミの挑戦を阻む問題は大きく二つ。一つ目が第1章でもお話しした『お金』。そして二つ目は『広告』だ。

たとえばキミがケーキ屋さんを開いたら、「どうすればケーキが売れるんだろう?」「どうすれば、お客さんが来てくれるんだろう?」といった『広告の問題』が必ず絡んでくる。

そして、その問題が解けなくなった瞬間に、キミの挑戦は強制的に終わらされてしまう。

 

お客さんがSNSという発信力を持ってしまった今の時代に押せとかなきゃいけないルールは、「ニュースに出ること」ではなく「ニュースになること」。

SNS時代は、お客さんが発信力を持っている。その発信力を使うことが何より重要で、ニュースを出すのではなく、ニュースになるように仕掛けるんだ。

 

また、SNSは、「発信者」と「受信者」という世界を大きく壊しました。

これまで、世界には「クリエイター(発信者)」と「オーディエンス(受信者)」の二種類の人間しかいなかった。ステージ上と客席がパッカリ二つに分かれていたわけだ。

ところがSNSが、このルールを大きく破壊した。「クリエイター」に軸足は置かないまでも、ときどき「クリエイター」として発信する「オーディエンス」が誕生したんだ。

クリエイターとオーディエンスを行き来する彼らのことを「セカンドクリエイター」と呼んでいます。

 

その「セカンドクリエイター」は、人類最大派閥であり、現代の広告は「セカンドクリエイターをいかに巻き込むか?」ということにあり、つまり、セカンドクリエイターが参加できる「余白」を残しておく必要があるのです。

『オーディエンス』に向けて球を投げちゃダメだよ。そこにはもう数が少なくなっているから。

 

また、広告の話の最後には「リピーター獲得」について書かれています。

リピーターはどうやって作るの?

説明するまでもないけど、「一見さん」だけでは、お店は回らない。「一見さん」が一周したら、お客さんがいなくなるからだ。店を回すには、「リピーター(常連さん)」を作らなきゃいけないんだけど、さて「リピーター」はどう作る?

この問いには明確な答え(計算式)があって、次の通り。

「満足度」ー「期待度」=リピート度

 

パンフレットに「奇跡の1枚」を使ってしまうと、お客さんが期待した絶景を越えることができないから、もう1度来ようとはならない。「うちのオンラインサロンに入ると、人生変わります!」といっても、人生が変わらないなと思うと、やめてしまい、帰ってくることもない。といったことが起こってしまう。

 

リピーター作りの要は一にも二にも「期待値コントロール」で、くれぐれも、「広告効果があるから!」といって、満足度を超えてしまうような広告は出しちゃいけない。

 

キミは『広告』の問題を解き続けなきゃいけない。そして斬新な『広告』は、すぐに模倣され、すぐに広まり、すぐに広告効果を失う。『お金』とは比べものにならないほど、変化のスピードが速いんだ。

 

 

ファンのはなし

「機能検索」の時代が終わり、「人検索」の時代が始まった。

美味しい卵かけご飯の作り方や、美味しい蕎麦の打ち方など、これまで特別な訓練を受けた人のものであった「技術」や「情報」が、インターネットによって地球人全員の共有財産となったのである。

 

ボクらは、機能や品質や値段で他との差別化が図れなくなった時代を生きている。だったら、他との差別化をどこで図ればいいのだろう?どんな力を手に入れればいいのだろう?

その答えは、「ファン」だ。

目の前に、同じ味、同じ値段、同じ内装の店が並んだら、ボクらが店を選ぶ理由は一つしかない、「誰が働いているか?」だ。

 

「機能検索」の時代は終わり、「人検索」の時代が始まったからこそ、自分のブランド化は有名人やタレントだけではなく、全ての人がするべきことになったのである。

 

そして、自分が大切にしている「理念」に共感し、変化していくことを応援してくれる「ファン」を大切にしていかなくてはならない。

 

では、その自分ことを応援してくれるファンに、満足してもらうためにはどうすれば良いのだろうか。

キミが販売する『物語』を作る上で、大前提として踏まえておかなきゃいけないのは、人間の満足度(幸福度)は『ハイスコア』ではなくて『伸び率』だということだ。

 

テストで毎回95点をとる子が96点をとるより、毎回0点の子が50点をとる方が人は感動する。行列ができるラーメン屋さんは、「行列」と「空腹」が最高の調味料となっている。つまり人は、ネガティブな「負け」があるからこそ、「勝ち」への感動が大きくなるのである。

 

書評まとめ

この記事では、西野亮廣さんの著書「新・魔法のコンパス」の書評をしました。

 

今の時代を歩いている西野亮廣さん。「セカンドクリエイター」である自分が、今の時代をどのようにして歩いていくか。そういうことを考える、勉強することのできる1冊でした。

 

本記事では全てを伝えることはできていないので、全て読みたいという方は、手に取ってみてください。

 

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7月 4, 2019